大判例

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東京高等裁判所 昭和47年(ラ)575号 決定

ところで、近年における土地価格の異常な高騰と地代に対する抑制的な社会的状況から借地権の価値が上昇し、相手方がこれを他に譲渡することができるとき、右借地権の価値が顕在するに至るものと考えられるので、その一部は抗告人に対し還元されて然るべきである。そのため、裁判所は借地条件の変更を命じ又は右許可を財産上の給付に係らしめることができるところ、東京都内において借地権の譲渡がなされる場合、残存借地期間を二〇年に改めることが通常である旨の鑑定委員会の意見があるが、借地権の残存期間の延長はむしろ相手方を利することとなる関係で本件における附随処分としてこれを採用することは相当でない。また、同意見にある地代の値上についても現行地代が抗告人相手方間の特殊の事情に基づいて低額に定められているものと認められないうえ、許可の裁判によって借地の効用が増進するわけでもないので、その決定はやはり賃貸借当事者間の接衝に委ねることが相当であって、とくに地代増額の附随処分をなすべき場合でもない。

(西岡 青山 小谷)

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